リレー小説02 ☆祝☆40000

っていうか校舎が直ったから教員室に土足で入ってきてしまっている。
「・・・とりあえず、こんな所に箱が置いてあるのも不自然だな」
「一応、持っていこう」
箱の大きさは手のひらサイズ。一見宝箱のようだが・・。まあいいか。
俺は靴を履き替えながら一日にして破壊され、一瞬の内に直ってしまった校舎の廊下を歩く。
教室に入ると、既にクラスメイトが数人先ほどまでの事を話していた。
「びっくりしたな」
「なんだったのだろうか」
さっきの宝箱のことを知っている生徒はこの中にどれほどいるのだろうか。
「おーい、こっちに何かあるぞ」
いってみるとそこには人が入れるほどの穴があり、奥が見えなかった。
みんなは、色々と言っていたが飽きたらしく散ってしまった。
友達二人に電話をかけ一緒に穴に中に入ってもらうことにした。(←ウホッではありません)
一人は小早川勇気。小学生の時からの親友だ。
そしてもう一人は、羽田岩男。なぜか、いつも俺に熱い視線を向けてくるがまあいい奴だ。
この2人を連れて、穴を潜ると見たこともない世界が広がっていた。
「ここは・・・」
空は灰色。雲ではなく空そのもの色が灰色。気味が悪いな。太陽らしきものもがあるが辺りは薄暗い。俺たちが潜って来た穴の付近は建物の影になっており、なおさら暗い。
ん・・・?この建物は関南学院じゃないか!?
だが、周りの風景が校舎以外何もないのだ。地平線まで殺風景な地面が続いている。
「こんな所気味が悪ィ、みんなの所に戻ろうぜ。って穴がない!!」
「何冗談言ってんだよ、大地。岩男の何か言ってやってくれよ」
「穴がない?そんな訳・・おいおいマジか」
「チッ、どうするよ、女子もいないこんな世界なにも楽しいことないやん」
「ぐだぐだ、言ってないで出口探そうぜ、出口」
すると、羽田が
「出口を探しながら少しこの世界を探検しようぜ」
「ここは俺たち以外誰も知らない未知の世界なんだぜ」
といつもの熱い視線で言ってくる。
「お前だけで行けよ。俺は早く元の世界に帰りたいんだよ。Vitaを取りに行かなきゃならないからな
俺も帰りたいがこの世界にも興味がないといえば嘘になる。色々と考えた結果、
「この世界をもう少し見て周ろう」
「ほかの所に違う穴があるかも知れないからな」
「ほら小早川もさっさと行くぞ」
「へいへい、元はといえばお前が誘ってくれたからな」
30分ほど見て周ったのだが、
「なにも見つからないし、誰とも会わない」
「そういえばさぁ、さっき天野箱みたいなのを持っていたよな」
「ん?ああ、これのことか。残念ながらさっき校舎が直った時から全くと言っていいほどあく気配がないんだよ」
そう。この宝箱を開けて校舎を直したときからどんなに力を入れても開くことはなかった。振っても何の音もしない。
いったい何なんだこの箱は――――



グロリアス・ワールド

蟲と桜、嘘とコンクリート

RAINBOW GIRL

今回は長く書いたつもり